「人類の起源」というタイトルで、直立二足歩行する猿人を論ずることもあれば、
言葉を獲得した現生人類を論ずることもある。
そのため、議論が錯綜し、混乱する。
人類学者や言語学者も、この問題を放置したまま議論を続けている。

「人類」というひとつの言葉で、「300万年前に直立二足歩行しはじめた初期人類」と、
「7万年前に肺の気道の出口である喉頭が食道の途中にまで降下して、
母音の発声が可能になった言語的人類」とを区別せずに表現するから、
混乱がおきるのだ。

300万年前と7万年前では40倍も古さが違うのだが、
たかだか100年しか生きない我々にとってはどっちもとっても古いから、
区別しなくてはいけないという気持ちがなかなか生まれない。

300万年前に直立二足歩行した「初期人類」と、
7万年前に母音を使えるようになった「言語的人類」というように、
つねに正確な言葉使いを心掛けなければいけない。

初期人類と言語的人類(現生人類)という概念をはじめて明確に区別したのは、
日本の霊長類学者の島泰三だ。

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人類が言語を獲得した「瞬間」にはこんなことが起きていた
クーリエジャポン 2017.10.30掲載